今日、辰巳の無料ガイダンス「予備試験・合格答案検討会」に行ってきました。今年度の予備試験の問題を使いました。科目は刑法・行政法。各1時間で設問の検討、合格答案と不合格答案の比較をやるというもの。

とてもわかりやすい解説で、かなり「答案」のイメージが見えたような気がします。とりあえず、先生方がおっしゃられたことをメモ程度に書き留めておこうと思います。

 
刑法担当・原先生

・「誰から書き始めるか」については、とりあえず主犯格からが穏当であろう。24年度予備試験については、甲が発案し、かつ甲が主導して犯罪行為を行っているので甲から。(この点で、「第1.乙の罪責」からいきなり書き始めている答案は読んでいて不安になるそうです。)

・問題文に書いていない事情を勝手に考えて付け加えることをしてはいけない。問題文に情報が書いていないということは、その論点について「あまり書いて欲しくない」という出題者の意向である。

・合格答案と不合格答案の一番大きな違いは、「書かざるを書かない」が出来ているか否か。どこを論じるべきか考えること。

・結論に異論のない論点については展開しない。

・「時間無制限ならもっと良い答案が書けるよ、というのは合格者に大体共通する実感だと思います」「採点者としては『なんでそこを論じるの?』と言いたくなります。メリハリのメリが大事です。」

・過失を認定する際は、義務内容を特定してほしい。例えば、「停止線で停止すべきなのに、停止線で停止しない『過失』があったので~」のように。
(本当は一時停止の看板がないと道交法上の停止義務は生じないらしいですが) 

・自分が立てた規範と、実際の当てはめを一致させることが大事。そのためには規範中の文言を当てはめの中で使うことが有益だろう。

・合格のためには、とにかく「書く」こと。答案構成だけでやめず、ちゃんと身体が覚えてしまうくらいまで書きましょう。 


行政法担当・稲村先生

・行政法総論はみんな勉強してないが、勉強しましょう。

・論点をまず思い浮かべて、それから問題文を読むのはあまりすすめない。論点に引きずられた答案は、書かなくてもいいことまで書いてしまって結果として書くべき内容が書けないか、薄くなってしまう。

・まず(1)問題文を精査し、事案を解決することを考える(2)その後、条例規則を読み込む上で、適宜論点に触れるという順番で。

・処分の効力を否定したいんだから、まずは「要件」から攻める。要件該当性を論じ、その後で「仮に要件に該当したとしても、」として「効果」の問題に流すべき。効果の場所に「効果裁量」「比例原則」といった「論点」があってもまずは要件から。

・条例規則の要件該当性については、当該条例規則の「趣旨」までさかのぼってあげると答案の厚みが増す。

・条文は正確に引くこと。




 どちらの先生も、問題文中の事情をしっかりと引用し、問題文から答案を導いていました。問題文を読み込むことが大事なのだなあと思いました。
 
 あと、合格答案はどちらも「問題提起→(趣旨)→規範定立→当てはめ→結論」という三段論法が徹底していました。そして、そのうちの「規範定立」がどれも簡潔(大体一文)であり、当てはめも必要最小限でした。どれも論証が簡潔なのに、字数は一杯一杯だったのが印象に残りました。やはり理論に関して「理解」としては深く行う必要があっても、いざ「書く」となるとこの程度しか書けないのだな、と痛感しました。
 
 逆に不合格答案について、知識としては合格答案と同じなのに書く順番・書く場所が違うことで読みにくくなっていることや、とにかく「論点」を吐き出していることで不必要に書きすぎたり、必要なことが書かれていなかったりといった点が目立ちました。書き方の意識の問題なのだろうと思います。

 そのためには規範中の文言について正確に暗記することと、解いているときクリアな思考を心がけることが必要だと思います。僕にはどちらも足りなかった。とにかく分かったのは、現段階では僕は間違いなく不合格答案に分類されるだろうな、ということです。 


 明日は民法ですが、明日も行こうと思います。民法だけは他の科目に比べてちゃんとやっているので、すこしは食いつけるといいですね…